施工が悪いのはメーカーのせい?
設計事務所には塗料・防水材・金物・シーリング材・サッシ・などなど多くのメーカーの営業マンや技術の方がこられます。
現場監理や建材のPRなど来訪の目的は様々ですが、雑談の中でボヤキ話しも時々されるときがあります。そのボヤキの中で、現場施工の不具合の話しが出てきます。
工事中あるいは工事完成後何らかの問題が生ずると、施工会社から「何とかならんのか?」だそうです。何故その様な問題が起きるかといえば、メーカーとしての材料の取り扱いから施工条件(天候・気温・湿度・施工手順など)の仕様を守らなかったから、結果として問題がでて来るのです。
メーカーの立場は、自社の製品を買って頂く大切な施工会社だから、必死になって「何とかならんのか?」に応えようとします。しかし大半が後の祭りであり、結局泣きを見るのは元請施工業者に発注したクライアントになるのです。
なぜこのようなことが起きるのかを考えてみると、元請代金との兼ね合いで下請け施工会社へのしわ寄せ・工期が短く突貫工事となっている・施工会社の職人さんが安易な方へ流される・その他。
施工会社の中には、元請施工業者から無理難題を押し付けられると、今日この頃は少ないがお断りする人もいます。このような職人さんだったら長くお付き合いしたいなと思います。
雑談の中でこのような事態を避けるために、私たちはメーカーの人と一緒になって工事着手する前に、諸々の注意点を施工会社に指示する方法を取っています。しかも書面による根拠に基づきます。