行政からの仕事
昔から「お役所仕事」という言葉があります。
これは仕事に心が伴っていなく、おざなりの仕事のことを指して、決して良いイメージではありません。これも法の番人としての仕事ですからやむを得ないことかもしれません。つまり役所というところは法律や条例などに従って意思判断を行い、担当者個人の見解での判断や指導ができないといった大原則があるからです。当然お役所は間違いを犯してもいけないのだからです。
お役所からの仕事はどうしても手続き重視に片寄りがちで、一方民間発注の仕事は結果を第一として求める。このことに大きな違いがあるように思えます。
私たちの仕事で、設計監理者としての立場を貫こうとしても、工事請負業者の選択権は発注者である行政側にあり、受注者側に能力の低い現場担当者ならびに工事会社の社風の影響により大きな労力の差が出てきます。
マンションや民間企業であれば設計監理者の意見も反映させながら、発注者としての責任により状況に応じた工事業者の選定となるのです。当然のことながらひとつのプロジェクトを遂行させるためには、それぞれの役割と責任で、立場を超えて協力し合って完成させることが求められるのは当然のことです。
公共工事の原資は、国民・市民の血税で賄われているのだから、公平公正の原則を貫いた執行が求められるのは当然だが、能力不足や不適格と思われる業者への対応に疑問が残る。しかしこの辺りの選別はかなり困難と思われる。