コントロールセンター
マンションの場合コントロールセンターとなるのは理事会でしょう。
管理組合の方の話で「管理会社が議事録を正確に書かない、都合の悪いことは書かない、勝手に直した」などなど耳にしますが、本来規約の定めでは理事会が作成することになっているのです。管理会社は会議にオブザーバーの立場で出席し、会議の補佐をするのが仕事です。
管理会社が作った議事録の案を、理事長ならびに署名者が確認し、修正が必要であればその部分に対し指示を行い正式な議事録としなければならないのです。
ところが多くの管理組合では、管理会社が議事録を作るものだと錯覚している節がある。ここに多くの問題点があるような気がしている。議事録のノーチェックに問題ありです。
議事録は大変重要な文書であり、決定した事項には高い拘束力があり、第三者に対しても事実を示す根拠となるものである。
一事が万事、管理組合の運営(事業とお金の支払等)には、理事会の力量が問われ続けているのです。理事長(理事)の最大の役割は、マンションの資産と建物の維持保全なのです。そのために必要となるのが理事会で総会の議題を検討し、総会では権利者に対し議案説明を行い、賛否を確認するのです。そして賛成された事項については、理事会は執行者として総会の議決内の事業を執行する責任も生ずるのです。
このように考えてくると、マンションのコントロールセンターは理事会そのものなのです。したがってここが管理会社などの意向を色濃く反映するようでは、マンションを乗っ取られたに等しい状態と言われても仕方がありません。
「無関心はだめですよ、自立した管理運営を行ってください」と言っても、この辺りの事を理解しないと、お題目に終わってしまう。「管理組合が主体的に」を考えるなら、理事会で情報を収集し、自ら考えて判断し、そして行動することなのでしょう。
これからの時代、考えたくもないがマンションに格差が生まれてくることを懸念する。だから基礎的な知識を習得し、管理会社の言いなりにならない知識を身につけて頂きたい。そのためには基本となる管理規約を熟読すれば、理事・監事の役割も明確に示されている。