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給排水管の取替え

マンションなどの大規模修繕工事に際し、設備の事を論じる人は多くありません。

建築はしっかりしていても、設備に不具合が発生すれば直ちに生活に支障が起きます。電気はもちろん水道や排水関係の設備と配管類です。

私たちは大規模修繕工事にあたり、建物の劣化とその原因、そして修繕方法を考慮しながら調査を行います。そして建物に付帯している様々な設備にも目配せを行います。

その中で給排水管については、管の材質をまず確認し、水道管などは各戸の水道メーター以降の部分を抜き取ります。そして抜き取った水道管を輪切りにして目視できる状態とします。

この水道管の抜き取り調査は、将来再びサンプリングした水道管との対比で、時間経過でどの程度劣化が進行しているのかを判断できる材料となります。当然配管の取替え工法か延命工法かを判断する手掛かりにもなります。

仮に取替え工法が必要となった場合、一定程度の年数を要して十分な検証のもとに取り掛かるべきです。

「私の家は昨年リフォームしたばかりなのにまた壁の撤去をしなければならないのか」といったようなことも想定されるからです。

給排水管の取替え工事は共用部だけに留まりません。専有部にまで影響が及ぶからです。

このように考えると大規模修繕工事では、屋上防水や外壁塗装の工事は中学生レベルだとすれば、給排水管の取替工事ともなると大学生レベルくらいの例えが想像できるでしょう。

もちろん取替工事を判断するには、日常の保守を行っている業者さんの意見も参考として重要となります。

抜管画像 036抜き取り下給水管

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