コスト削減の方法
コスト削減と言えば「電気を消せ」が思い浮かぶ。これは運用の見直しです。
はたして「電気を消せ」だけで削減効果がどれほどあるのか、またモチベーションからいつまで継続できるのか。
コスト削減には順序がある。
1. 調達改善:買う方法を考える
2. 設備改善:省エネ設備を取り付ける
3. 運用改善:使い方を工夫する
「電気を消せ」は3番目であり、長く継続するには常に削減意識が必要で時間が経てばいつの間にか元に戻ってしまう。
私たちがお勧めするのは、1番目の調達改善です。
建物は建てた後にかかる費用、いわゆるランニングコストです。
このランニングコストはなかなか実感しにくく、隠れて見えにくいコストと言われています。
この隠れて見えにくいコストは建物の生涯コスト(建物を建ててから解体するまでのコスト)の中でどれくらいの比率かと言えば、82.5%に達すると言われています。
この部分に切り込んでコストの削減にとり組むことが必要となる。
新築時の建設コストや解体費を除くランニングコストを大別すれば、修繕費・設備機器等の保守点検費・電気ガス水道などのエネルギー費・租税公課を含む管理などとなる。
コスト削減を考えるうえでまず、一番リスクのない調達改善を考えるべきであり、いわゆる“上手な買い方”をするである。
設備改善は初期費用が必要であり、一旦取り付けた設備に効果が乏しければ設置のムダのリスクも考えられる。
3番目の運用改善は継続努力が必要となる。
このように考えるとリスクのない調達改善から取り組むべきである。
この調達改善は企業活動において、操業形態の変化・自由化・過大な契約など、当初契約時の状態が時代とともに実情とのズレが生じたとしてもそのままとなっていることを是正する。
あるいは気づかなかった運用を見直すことで効率化にも気づく効果もある。
ただし注意点もある。
コスト削減は運用努力による倹約一辺倒で製品などの品質悪化に影響があっては、これは本末転倒と言わざるを得ない。
企業活動は通常通りで賢く無理なく調達の方法を考えるべきで、隠れて見えにくいランニングコストを“見える化”することで、どの部分でどのように取り組むべきかが明快となる。
調達の見直しは一旦実施すればすべて解決かと言えばそうではなく、効果を継続的に維持するためには定期的に点検すべきでしょう。
調達改善はリスクがなくて効果が大きい。
まず設備改善や運用改善に取り組むのではなく、調達改善を継続してゆき、より一層の効果を求める必要があると判断した場合に設備改善や運用改善に進むべきである。
隠れて見えにくいランニングコストの削減は、建築のライフサイクルコストに専門的知識を持った専門家の力も必要となる。
調達改善は利益確保と直結していて、しかも長期間にわたり削減効果は続く。
