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今時こんな感覚を持っている工事業者がいるもんだと感心(あきれ)させられることが起きました。 

建築工事も企業間あるいは役所との取引である限り、口頭であろうと書面であろうと契約と言う概念は存在します。建築生産の現場では、発注者(建築主)・設計者・監理者・施工者(元請業者)などの立場の人が関係してきます。 

ここで実際に起きたことを紹介し参考にして頂きたいと思います。

ある建築主(某役所)が私たちの事務所に設計監理を依頼した案件があります。当然役所と私の事務所とは委託契約を結び業務(設計)を進めます。そして設計書をベースとして、入札を執行し工事業者を決定します。そして工事請負契約の締結後工事に着手となるのですが、工事請負契約書には契約書ならびに約款・工事仕様書・設計図・入札見積書・場合によれば付帯書類を綴じこむこともあります。

契約書には、金額・支払い方法と時期・工事仕様書や設計図、入札見積書には、使用材料・寸法・工法・仕上・メーカーなど事細かく詳細に記載されています。これらの事項の全てが契約事項となるので、請負業者は任意に変更を許されなくなっているのです。 

この度、許されていないはずの事が起きたのです。そこで事の顛末をご紹介します。 

設計段階で特殊な建材を特定のメーカー指定を行なって設計していました。工事監理の段階で事が生じました。と言うより暴走が発生しました。

工事業者が指定メーカー以外のメーカーの製作図を提出してきました。当然監理者としては契約にない事項を認めることは許されません。そんなことをすれば建築主に対して信頼を失いかねないのですから。当然工事業者も設計内容を理解した条件で受注したわけですし、なお且つ入札見積書にも設計図書に指定したメーカー名も記載していました。これでは勝手に変えること事態もすでに矛盾だと思います。 

そうこうしている内、先方の出方が「建築主が良いといえば変えてもいいだろう」と言い出しました。このことは監理者の立場などたかが知れているくらいに思っているのか、自分の言い分を通すためには「他人の立場など知ったことか」となったのです。 

設計監理者は建築時に建築主の代理を行う立場なのです。工事予算と施工品質の審査、そして完成時の検査と支払い調書をもって、建築主が適切な費用で適切な建築物を提供されるお手伝いをしているのです。だから「建築主が良いといえば変えてもいいだろう」で直接の談判は、建築主にも大きな迷惑なのです。 

このような時代錯誤の業者が未だウヨウヨいるのです。今日、医者でも弁護士でもお客様に納得してもらうために説明責任があり、当然契約と異なる事項を協議するのであれば、それ相応のやむをえない事情を納得してもらう努力は必要だろうと思います。 

そして、その業者は発注者である役所に電話することとなったのでしょう。ここで役所として発注者の対応がひとつの課題となります。役所だから発注するに公平・公開で入札を行なって業者を決めなければならないのですから、ここまでは適正な手続きでも、契約内容を業者の要求に応じて「予期に計らえ」とまでは口が裂けてもいえないはずです。

役所の回答はやはり「我々は建築の素人だから設計監理を設計事務所にお願いしている。だから監理者の指導に従ってください」とすごく良識のある回答をして頂きました。 

以上のことを別の角度で見るとすれば、この業者は設計監理者の関与は承知のうえで、工事代金の受領は設計監理者ではなく、発注者である役所だから、お金を支払うところに権限があると考えたのかもしれません。役所はなぜ設計監理の費用負担をしてまでこのようなシステムをとるのかと言えば、税金と言う公金を扱うがために一定の品質保全が求められているからです。

民間工事で設計監理者の存在なくしてこのような工事業者に発注したらどのような事になるのか想像してみてください。自分の都合で利益確保のためには手段を選ばない? 

どのような仕事でも、発注者であるお客様に対し、愛情は必要だと思います。そのために自らの意思で契約したことは最低限守って欲しいと思います。契約を忠実に履行しないと契約違反や背任となることの認識も薄いのでしょう。 

業界のある方が言いました。「設計施工はドロボーに金庫番をさせているようなものだ」と。少し言い過ぎた言葉かもしれません。 

この顛末はこのような状況に展開しているので、その後の業者殿の対応に興味が出てきました。

気を付けなければいけないのは、請負業者が口にする「任せろ」「大丈夫」この言葉です。

素人の方でも何かおかしいと第六感に響いたら、立ち止まって考え慎重に返答することです。意思決定は自分のペースで行なうことが大切だろうと思います。 

そのためにはやはり信頼のおける専門家のアドバイスも必要に応じて活用されることをお奨めします。

冷暖房がなくても、年中暑くもなく寒くもない住まいだったらどういますか? 

「夏は暑くて冬は寒いのは当たり前」と言われてきました。季節での気候のことであれば当然ですが、住宅において本当にこれで良いのだろうか?

近年の夏の暑さは熱中症で亡くなる人もでてきています。しかも屋外ではなく住宅の中でも発生しているのはご承知のとおりです。 

これからの住宅は「夏は暑くて冬は寒いのは当たり前」ではなく、年中クーラーも暖房も必要ない、あるいは殆ど使用しなくても過せる住宅を当たり前にしなければならないと思います。 

ではその様にするためには何が必要なのかを考えてみますと、それは住宅の“性能”に目を向けなければならないと思います。 

性能のイメージを考えると、夏季において昼は太陽熱を遮りそして熱を貯めない。夜は冷えた外気を取り込み、室内を冷やす。冬季において昼は太陽熱を取り込み、夜は温まった室内空気を逃がさない。

性能の原則を機能させるために必要な要素が、断熱と気密と言うことになります。いくら断熱をしても気密が保たれていないと、断熱性能は発揮できません。冬布団にもぐっても、脇の辺りに隙間があると寒いと感じた経験があると思います。それからビニールハウスの中は真冬で雪がチラついていても何故暖かいのかを考えてみると、断熱性能が劣っていても一定の気密があれば空気とともに熱は逃げないのです。 

これまでの在来工法(一般的に大工さんが建てる住宅)の気密を考えた場合、一番問題になるのは壁の中の気密(気流止め)です。ここの部分をしっかりと手当てをしないと、壁の中に断熱材がいくら入っていてもその効果は期待できないのです。理由は暖かい空気は上昇する。上昇するには下から冷たい空気が入らないと上昇できないのです。 

気密も断熱も壁・床・天井と連続して切れ目なくすることが重要となります。つまり住宅の外側を断熱と気密を連続化させた“セルター”を作るイメージです。 

ここで重要なことがあります。それは換気です。機械的に換気させる換気扇は多くの熱を空気とともに排出します。でも換気がないと汚れた空気の排出が窓などを開けなければ出来ません。これでは断熱・換気の意味がなくなるので、熱交換式の換気扇が必要となります。

住宅を快適な環境を作る装置として考えれば、気密が有ると言うことは、機械を適切に活用すれば、真夏の排熱や夜間冷えた外気を室内に導入する事だって簡単に出来るはずです。夏の夜「中より外の方が涼しい」と感じた経験があると思います。涼しい外気を室内に導き入れることも簡単に出来るのです。これだと天然クーラーですね。 

断熱のことを考えると当然開口部(サッシやドア)の断熱気密の性能も考えなければなりません。このように理にかなった技術で工事を行なえば、間違いなく岡山のような温暖地域では床暖房は不要で、暖房器具一台で建物全体が快適な室温を維持できるはずです。そして夏季も一台のクーラーで事足りると思われます。 

ここで東日本の震災時に、高断熱高気密の住宅がどうなったかのレポートがあります。それによると、3月の厳寒時外は雪が舞っている。おそらく氷点下だろうと思います。地震が発生すると即停電。電気が来ないと当然暖房器具も停止です。ところが高断熱交気密の住宅は、夜間でも12℃より室温が下がらなかったそうです。このことを考えると、岡山では無暖房でも可能な住宅が作れると言うことです。 

マンションのことを少し考えて見ますと、コンクリートの建物は気密性能が比較的高いので室内は暖かいです。しかし残念なのは計画換気がなされていない点にあります。換気の機能が劣ると室内に結露は発生し、そのことによってカビが生えているお宅が多いです。カビが発生すると健康に悪影響を与えることは誰でも知っていることです。だから冬季でも時々換気することが必要となります。 

高断熱高気密の住宅の住まい手として心掛けなければならないことがあります。それは暖房などで水蒸気を発生させない器具を選定することです。つまり出来るだけ化石燃料を燃焼させて熱源を利用することを避けるべきです。もし薪などで熱源を楽しむのであれば、それ相応の適切な工法が必要となります。 

高断熱高気密の住宅は、新築時だけではなくリフォームででも出来る技術があります。この技術の特徴は耐震補強工事も同時に出来ることです。しかも大掛かりな工事でなくてでもです。おそらくこの技術は国の技術基準として定着するのかもしれません。 

高断熱高気密そして計画換気の技術は、住まいにおいて環境・省エネ・健康・安全の要素を同時に解消するものです。しかもこれらの技術は目新しいものではありません。さらに特別に工事費を押し上げるものでもありません。必要なのは住宅を建てる側が 住宅の“性能”にあまり目を向けていないことに課題があるように思えます。“性能”だから数値で予測し、数値で検証する必要がでてきます。

住まいを求める際に“温熱性能”を明示する工務店はすばらしいと思います。 

住まいの選定基準は、見かけだけでなく、“性能”にも目を向けて頂きたいものです。

Q:管理会社の対応がしっかりしないのだがどうすれば良いのか? 

マンションの管理会社と管理組合の関係を傍らから見ていると、しっかりしている管理組合ほど管理会社は「管理委託契約書」に忠実に業務を行なっているように見えます。

“管理会社”、何時ごろ誰が言い出したのかは分かりませんが、管理会社について国土交通省の表現は“管理業者”となっています。“管理会社”であろうが“管理業者”であろうが言葉の表現は別として、多くのマンションは自主管理ではなく管理の大半を管理業者に委託しています。 

ところが管理組合と管理業者の間で本当に信頼関係が維持されているのか否かを見ていると、50%くらいの管理組合は管理会社の変更を検討しているといった残念な声を聞きます。また実際に管理業者の変更を一度ならず、数度も行なっている管理組合も珍しくなくなってきました。

マンションの管理業務はそれほど多く儲かるビジネスではなくとも、安定した収益を期待できる魅力的な事業だと思うのですが、長期の絆を維持できないことは双方にとっても残念なことだと思います。 

では何故このような事になるのかを考えてみると、まず双方の初期の関係にひとつの要因があるように思われます。新築分譲・購入時に管理業者が特定されていることが上げられます。管理業者の立場から言えばお客様は誰?ではないでしょうか。初期に指定されたデベロッパー?それとも管理委託を受けた管理組合?どちらを向いて業務サービスをすればよいのでしょうか。 

例えば建築物に瑕疵が顕かになった場合、管理組合から指摘を受けた際に正面切ってデベロッパーに申入れが出来るのかといったことも想定されます。このような瑕疵について多くの管理組合は、工事を施工した建設会社に対し直接協議を行ったりしますが、正しい交渉相手は不動産取引を行なったデベロッパーと言うことになります。

因みにデベロッパーは、用地と建築物を仕入れ小売を行なうビジネスモデルです。建物が完成し、引き渡す時には、購入者に代わって竣工検査を行なう義務があると思います。法的にも「住宅の品質確保の促進等に関する法律(住宅の品確法)」の適用を受けますので、義務の有無に関わらず建築主の社会的努めだろうと思います。 

これらの仕組みを考えると、瑕疵に関しては委託契約の中では明確に管理組合側に立って支援するようには明記されていないはずですし、管理業者も系列デベロッパーであっても積極的な対応行動を起こすことはありません。理由は管理業者にとってのお客様が管理組合以外にもあるからです。このことによって、管理組合から見ると頼りになる存在か否かの点で信頼関係にまで発展してゆきます。 

次に管理組合と管理業者の信頼関係が破綻する要因として、日常の管理に対する不満。会計報告が遅い。中身が間違っている。委託費に対して業務の質が劣る。依頼したことに対し了解したにもかかわらず対応が遅い、もしくは対応しない。などなどです。

これらの日常的な不満に改善が見られないうえに、委託業務に定められていないことに口を挟む。

そして不適切な設備などを管理組合に奨める。修繕工事に業者推薦を行う。 

これらのことが本当に有益であれば管理組合から感謝されるのだろうが、逆の事態になるとそれまでの不満が頂点に達し、管理業者変更にまで到るのです。

折角初期の縁を頂いたのに、企業としてどのように考えているのか不思議でなりません。 

ここまで一方的に管理業者のことを述べてきましたが、客観的な立場から見ると、管理業者のペースとなるのは、管理組合側にも大きな責があるといっても差し支えないかもしれません。

でも、管理組合が専門性の高い分野について無知だから、といって “主客転倒”のような事態になることは好ましくないと思います。 

以前確か、マンション管理センターの方がセミナーで、「管理委託契約書にないことを管理業者が言い出したら気を付けて下さい」と言われたことがありました。

なぜ国土交通省が幾度となく「マンション管理の適正化法」や「標準管理委託契約書・標準管理規約」などの更改を行なわなければならないのか、このことを考えてみると、マンションに関する事が未だ未整備であることと、管理業界における一部の業者の体質が問題視されていると言われてもやむをえない状況です。 

「自分たちのマンションは自分たちで守る」。このことは法的にも規約上でも明記されているはずですが、それを熟読して適性に運営することが管理業者のペースから、自立した管理組合であればある程自分達のマンションの魅力に磨きがかかるのです。 

管理組合にとって、管理業者依存症からの脱却こそがスタートラインです。スタートを切ることによって、「マンションを良くしよう」へと発展し、この関係こそ双方にとってすばらしい絆を共有できるのではないのでしょうか。

お付き合いではなく良好な契約関係には、必ず内在されている緊張感が必要です。スタートを切ることによって、管理業者と適切な緊張関係が育まれ、そのことによって「マンションをもっと良くしよう」へと発展するのではと思います。

この関係こそ双方にとってすばらしい絆を共有でき、マンションがある限りのお付き合いが出来るのではないのかなと思います。

 

 

 

「親しき仲にも礼儀あり」

Q:マンションには「2つの老い」があると言われているがどのように対処すべきか。 

「2つの老い」について論じられるようになって久しくなるが、「2つの老い」とは居住者の高齢化と建物の老朽化の事を指しています。 

日本社会が世界に類を見ないほどの高齢化社会に突入しようとしている。このことは人口の10%がマンション居住者であることを考えると当然大きな社会問題として顕在化することはあきらかだろうと思います。

一方建物の老朽化も建設時のまま放置していればやがて劣化が進行し、そうなれば人が居住するには適さなくなり、やがてスラム化が進行する。当然マンションも街並構成の一端を担っているわけだから都市の魅力を損なうこととなります。平成12年に施行されたマンション新法は官から民へと言う流れの中、マンションという民の事業に対し官の規制をかけたと言う点では大きな意味があったと思います。 

法規制以前の問題として、これらの「2つの老い」に対しどの様な予防的措置を講ずれば良いのかは、もちろん自らの資産であるマンションを適性に維持保全するために要する資金が必要なことは当然ですが、維持保全に要する資金の原資は居住者全員から月々捻出した公金が当てられます。

マンションの共有部は区分所有者全員の共有財産であるが故、手続きは公共団体が行なう手続きに準じた方法でしか執行できないのです。つまり区分所有者の代表である理事ないし理事長は、総会で議決された事項範囲でのみしか資金の執行は出来ないのです。

このことを別の角度で見てみると、自分たちの毎月支払っている管理費および修繕積立金がどのように使われているのか、そしてどのように使われようとしているのか。これらのお金にスポットを当てて見てゆく事が大変大切だと思います。

ところが多くの居住者は管理組合という機構に無関心の人が多いのです。「2つの老い」の対処するのは自分たちが構成する管理組合のみで、他の誰かがやってくれるものではないのです。 

マンションが10あるとすればそれぞれ異なる10の問題を抱えているのがマンションです。 

管理組合の活動が活発なマンションほど発生する問題を未然に察知し、予防的な対応で解消していると言えます。問題の少ないマンションほどお互いに暮しやすいことは言うまでもありません。 

これからのマンションを考えてみると、マンションに限りませんが、既に孤独死の問題も出てきています。この問題は一義的にはマンション管理組合として日常的に活動しなければならない時代は目の前に来ていると思います。そして行政の関係当局との連携も必要となってくると思いますが、いずれにせよマンション自体の自助努力が前提でなければ行政等との良好な関係は構築できないと考えられます。 

魅力的なマンションは築年数が浅いからだけではありません。古いマンションでも好ましい雰囲気があるマンションもあります。佇まいがあります。それらは管理組合の活発な活動があってこそ表情として現れるものだと思います。

マンションも過剰供給の時代に入っています。そうすると管理組合活動の優劣によりマンションも格差が生じてきます。古くても人気のあるマンションも多く出てきています。 

古くからの言い伝えは生きています。「マンションは管理を買え」です。

3年ほど前に私の親戚からリフォームの相談が来ました。その中身は応接室を拡張し、寝室にしたいというものでした。このお家は私が40年ほど前に設計したもので、今の時代から比較すると性能的にも劣る住宅でした。もちろんこれまでにも台所の拡張などのリフォームは行なってきていました。それから立地は岡山市南区です。 

相談の電話の後、現場の確認とヒアリングです。拡張の目的と使い方などの確認を行ないます。当然費用をどの程度投下するのかも大切な確認です。ここまでなら普通の設計者が行なわなければならない基本的なことですが、私は尋ねました。「冬寒いところはありませんか」。それに対する答えは、押入れの床下からの風が入って和室が寒い。廊下が寒い。トイレが寒い。 

このお宅には高齢者のご両親と同居している家庭です。私は常々家庭内事故に関心を持っていて、特に冬季における高齢者のヒートショックで多くの方が亡くなっている事に着目していました。実はヒートショックを原因とした死亡例は全国で3000人と言われています。 

だから折角リフォームをするのだから、この点の緩和策の提案は当然行なうべきと思っていました。 

相談主はこれらの寒さ対策はどのようにしたら解消できるのかを私に尋ねてきました。それに対し、可能なこととして廊下の床暖防と浴室・脱衣の暖房乾燥機の設置を提案しました。こんな話をしていたら、相談者から「主要な部分のサッシの交換と拡張する部屋の床暖房を検討してくれ」ということでリフォーム工事の設計を進める事となりました。 

それらの経過の中で、トイレの暖房機が適しているものがないのでペンディングのままで工事を完成させました。 

さて工事が完成し、寒さ厳しい冬が過ぎ、暖かい春が来た時点で相談者にリフォームによる性能向上について聞いてみました。 

彼の話で想定していなかったことも分かりました。まず、①家全体が暖かくなったこと。(これは当然、隙間が少なくなったのだから)、②あれほど悩んだトイレの寒さがなかったこと。(理由として熱は高い方から低い方に流れる、廊下の暖気がトイレに流れた結果)、③奥様が大変喜んだ。(洗濯物の乾燥の気苦労がなくなった、冬季大家族の洗濯物が大変だったそうです)、④お年寄りが寒いトイレ・脱衣・浴室で倒れるリスクがなくなったのと、何より入浴時が快適。 

このケースのリフォームで感じた意外なこととは、暖気と湿気は高いところから低いところに流れる。(当然の原理)そして主婦の負担となる洗濯家事の軽減が出来ることでした。 

私が考える住まいづくりの優先は、ヒートショックなどの家庭内事故のリスク低減。もちろん高齢者のお宅ですと段差解消を含むバリアフリー。介護が必要となった際の介護を受ける側とともに、介護を行なう側にとっても負担軽減をどのようにするか。 

このように考えてゆくと、優先順位といった点では、見掛けも大事だが性能と機能のグレードアップを考えることの方が優先させる必要があるのではないだろうかと思います。 

今回の件でも、ヒートショックのリスクを低減させるための暖房乾燥機の取り付け費用は十数万円でした。仮に事故が起きた後の家族の負担を考えると費用対効果は抜群だと思います。 

この工事とは別に、台所の改造の相談を受けたお宅がありましたが、脱衣・浴室の寒さ対策として浴室暖房乾燥機を取り付けることを勧めました。

このお宅にもご高齢のお母様と同居の家庭だったからです。 

タイル張りのお風呂は寒い。改善は浴室暖房機を取り付けるか、ユニットバスを検討して下さい。最近のユニットバスには暖房乾燥機の装備は標準的。

Q:お風呂の修繕を業者に頼んだが断りたい。どうしたらいいのか? 

以前から顔見知りだったおばあちゃんにある会合でお目にかかりました。その人はとても可愛いお年寄りで奥ゆかしい方でした。ところが当日は何か元気がないのです。そこで私から話しかけて様子を伺いました。 

おばあちゃんが言うのには、業者の人が来て台所などの「水漏れ調査をしてあげる」と言って来たので、じゃあと言うことで見てもらったそうです。しばらくして「ユニットバスの壁に隙間があるので、このままにしていると水漏れを起こして大変なことになる」と言われ、おばあちゃんはその業者の提示した工事注文書にサインとハンコを押してしまったそうです。その後おばあちゃんはお金の工面をしなければと考え、思案に暮れているということが想像できました。

その後私もおばあちゃんのことは気になっていたのですが、目の前の仕事のことと、自分からおせっかいをして良いものかどうか少々モヤモヤした気持ちで一ヶ月ほど時間が経過してゆきました。 

午後7時過ぎた頃、ふっとおばあちゃんのことを思い出しました。「その後どうなったのだろう」。 

早速電話。おばあちゃんが電話口に出てくれました。「その後どうなったの?」。 

おばあちゃん曰く、「これから業者の人が来るの、どうしよう」。この一言で困惑していることはすぐ理解できました。 

そこで私は、「業者が来たら電話してください」と伝えて電話を切りました。 

一時間ほど経過した頃おばあちゃんからの電話が鳴りました。私はおばあちゃんに、業者に電話を変わってもらうように伝えすぐ業者との話となりました。 

先方の話は、「もう注文書を切ったのだから解約はできない」。 

「本人が嫌がっているものを中止するわけには出来ないのか」。当然のごとく意見の衝突です。 

じゃあお会いして直接話をしましょう。と言うことでおばあちゃんのお宅に出向いてゆきました。この時点で業者は私が建築の専門家であることを知りませんし、知る必要もないこともある程度想定できていました。 

さておばあちゃんのお家に着くと、茶髪の若い人物が二人構えていました。私も席に着くと先程の電話の続き話です。この場面では手書きのカーボン写しの注文書を示して、クーリングオフの日にちも過ぎているのだから工事中止は出来ない。 

彼らの態度は明らかに普通のビジネスマンではないことは誰でも分かる雰囲気です。私との押し問答を繰り返している中で、「もう材料は出来ているので工事の中止は出来ない」とまで言い出しました。 

この言葉は好都合。「じゃあこれからその材料を確認に行こう」と私が言い出すと。「今は9時過ぎだから今日は無理」と茶髪の業者君が言いました。間髪を入れず「それでは明朝にしよう。場所はどこですか?」とたたみかけて問うと、茶髪の業者君は豹変。というより本性を現したのです。想像通り大声で言葉を荒らす。 

「お前は何のために口出しをするんなら」。(ギブアップの分かりやすいサインです)

 「おばあちゃんが困っているのを知らん顔も出来ない」。「大きな声を出さなくてもよーく聞こえるから静かに話してくれ」とも言いました。 

もうここまで来ると先方さんはここで関わっていても時間の無駄と判断したのでしょう。「今回は特別にクーリングオフを認めてやろう」といった捨て台詞に変わりました。この頃になると元の静かな話口調です。時間は夜の9時を回っていました。お年寄りの一人暮しのお家に夜間押しかけるとはこれも非常識。 

彼らが退散した後、おばあちゃんに「明朝内容証明郵便で解約の通知文を作るから事務所に来て下さい」と伝えて帰社となったのです。 

翌日通知文の準備を終えた頃、午後と言っていたのにおばあちゃんは事務所に現れたのです。 

少しでもこの件から離れたいといった気持ちの表れだったのかもしれません。私は通知文の差し出し方を教え、その後おばあちゃんは郵便局に直行したのです。 

一週間ほど経過して、通知先の会社から解約同意の通知はがきが届き一件落着となりました。 

長く建築設計の仕事に携わってきましたが、訪問販売業者と出くわした経験は後にも先にも初めてでした。 

知らない業者から電話や訪問があったら、きっぱりと断って下さい。もちろん家に上げてはいけません。 

一呼吸おいて、家族や知人あるいは信頼できる専門家のアドバイスを活かすことです。このような相談に対し私は費用を頂きません。可愛いおばあちゃんのほっとした顔とにっこりした笑顔で十分です。

Q:屋根の不具合の修繕依頼をしても施工した工務店が対応してくれない。 

(事の始まり)

仕事関係の知人が電話してきました。「先日屋根に上がったところ、棟材が割れているので工事をした工務店に話をしてもラチが明かない。そこでメーカーと掛け合っているが返答がなくて困っている」との事でした。 

例のごとく、早速現場へ向かい確認作業となりました。屋根材はカラーベストだが、相当の年数は経過しているものの一般部は問題なし。ただし知人の言ったとおり棟材などの“役物”の釘打ち部分が割れたり変形したりしていました。 

この事実をもとに、材料メーかーに私が出向き事の訳を説明した上で、現場の確認を行い、そのレポートを提出してもらうことにしました。 

(設計者がスイッチを入れると先方が回転しだす) 

その後メーカーから釘の締め付けによる割れと結論付けたレポートが出てきました。つまり不具合の原因は経年劣化ではなく、当初の工事の粗雑さが原因であるということを報告してきたわけです。 

さてこのレポートを基本と位置づけて、当初の工事を行なった工務店との協議を進める事となったわけです。この時点では知人と工務店とメーカーの三者交渉として頂き、私は知人のサポート役に徹することとしました。 

当然この時点で、私のような専門家がアドバイザーとして関与していることは工務店も分かってきたと思います。 

今度は工務店も事の無視とは行かず、屋根の調査を実施しました。この時点では既にメーカーのレポートを手元に持っているるのだから、工務店が単純に事の非を否定することはできなくなっていました。後は修繕の費用を知人ではなく、工務店が負担しなければならない事を認識してもらうかです。 

(ここでまたひとつ不思議なことが判明しました) 

知人宅で当事の注文書と屋根材のカタログを見比べていると、実際に屋根に使われている材料と注文書の材料が異なるのです。 

知人にこのことを話すと、「なんで?でも今の材料が気に入っているんだけど」という反応です。ただし材料単価はどちらも同額でした。 

そこで知人にどこで間違った材料になったのか工務店に説明してもらうようにアドバイスを行ないました。

工務店の明快な返答はなかったがただ誤るのみです。疑えばきりがないのですが、材料がすぐ間に合わなかった?在庫があった?意図的に変更した? 

もし今からでも注文書の材料と異なるのだから、屋根全部を注文書どおりの材料で葺き替えて貰うことも可能だったのです。 

(屋根材が無償で新品になるメリットは大きい?) 

このようなこともあって、屋根の件はきれいに修繕がすみ、知人の費用負担もなく一件落着となりました。 

しかしこの件でおどろく事は注文書のことだけではありませんでした。本当は知人の立場を考えると書けないのですが、ここは勘弁。 

知人の家は築後30年以上経っている平屋の建物です。(だから素人でも屋根に上がれた) 

屋根工事をしたのは地元のリフォーム工務店でした。屋根工事の注文書に混じって耐震補強工事の注文書も目にとまりました。 

専門家から見ますと、まず普通の建方をしていれば地震や風にに対しそんなに心配する必要はないのですが、工務店から知人は家の耐震補強が必要と言われて、天井裏や床下に玩具のような金具がむやみやたらにビスで取り付けられているのです。当然それを見た私はびっくりしました。「なんじゃこりゃ」。 

長く設計の仕事をしていても、自分の経験や想定外の物を見ると誰でもそうだろうと思います。アンビリバボー! 

この工務店の現場での所業も知人から聞かされて、またびっくり。 

工事に要する水を他人様の水道を無断使用。車は勝手に人様の土地に駐車。塗料が飛散するのに適切な養生もしない。心配した知人が気を利かせて行なった。

これらのことを聞かされて唖然。れっきとした工務店が人の物を無断使用でビジネスをする。本当の話?これでは工事を業とする資格は全くありません。

ウソのような本当の話でした。 

素人のサポートにプロが付く事は、転ばぬ先の杖として必要と思います。小さなことでもご相談ください。一言のアドバイスが“転ばぬ先の杖”となる場合があります。

Q:屋上の雨漏りがひどいのだが、工事をしたゼネコンが本気で対応してくれない。 

とある築後5年ほどの高級マンションの理事長から電話がありました。

入居後雨漏りがあって、「工事会社に言ってもきちんと対応してくれない。」「どうしたらいいのか分からない」という内容でした。

そこで私は「とりあえず屋上の様子を見させてください」と言って後日確認に行きました。 

屋上防水の状態は、一目でわかるいい加減な工事。防水層の下地がガタガタ。釘は飛び出している。排水口の周りの粗雑な工事。

元請工事会社は一部上場のゼネコン。販売も有名不動産会社。しかし実際の工事は丸投げ工事でした。 

理事長はこの後改善させるにはどうしたら良いのかアドバイスを求めてきました。

理事長に対し私は、以下の三項目を伝えました。

①管理組合全体が一致団結すること。特に理事会役員が同じ意思を共有すること。②交渉相手は工事を請負ったゼネコンではなく、取引をした不動産会社である。

③言葉ではなく文書での確認作業が必要である。 

ここからが大変。時間がかかりました。

不動産会社との協議です。当然工事を請負ったゼネコンスタッフも同席です。

まず、屋上防水の不具合を認めさせるのに数ヶ月。防水保証書の効力を認めさせるのに多少の日数。 

販売責任を認めさせる。(瑕疵物件の販売です)

このことは大変だったが、決定的な決め手がありました。それは販売時のパンフレットでした。

高級パンフレットに、「屋上の水張り試験を行なって防水機能が正常にあることを確認する」旨の記載です。

私は「このパンフレットはこのマンション用のパンフレットで、水張り試験をすると書いてあるが、本当に実施したのか」「行なったのであれば写真の1枚でもあろう」と問い詰めました。

これには不動産会社のスタッフもぶち切れ。「今から水張り試験をやる」。

私は「やめてくれ、雨漏りが発生したら住戸内や家財道具にも損傷が発生する」と言いました。 

この頃は文書を通じた戦でした。

このバトルで、ゼネコンスタッフが何人交代したことか。個人的にでも非を認めることはできないから、人が変わらなければ理詰めの交渉に耐えられなかったのかもしれません。

(同類の別の件でも担当者は良く代わりました) 

やっとのことで瑕疵を認めたのですが、その後も大変なバトル続きでした。

先方から出てくる補修案をことごとく拒否です。理由は効果のない、費用のかからない補修案ばかりです。おそらく補修費は工事を請負ったゼネコンが負担するのだろうだから、ゼネコンとしても赤伝を取締役会にかけなければいけないのだろうと想像できました。 

紆余曲折に3年ほど時間を費やし、法廷闘争の一歩手前まで行ったのですが、最後一千万円近い金額で交渉成立。

ゼネコンを含め不動産会社側の最後の言葉。捨てぜりふ?「2度と言ってくるな」

一担当者であっても、これが名のある一流企業の言葉かと言うのが現実です。 

救いは、管理組合役員の意思が固くくじけなかったことです。

(途中幾度となくこの点は注意しながら)(相手の分断作戦がよくあるため)

Q:工事中の業者が信用できなくなったのでどうしたらよいか? 

ある年の晩秋でした。見ず知らずの人から電話がありました。「賃貸マンションを建てているのだが、工事が1ヶ月ほど停まっている」。 

そこで理由をお尋ねすると、「工事業者が信用できなくなった」とのことでした。そこで先方の要求を聞くと、「専門家が中に入ってきちんと工事を完成させて欲しい」とのことでした。 

その後、見ず知らずの人(後の依頼建築主)の話を詳しく聞き、私との間で契約を行い、併せて工事業者に契約に関する事を同意してもらい、いざ現場へと乗り込んでみました。 

まず最初にしたことは、確認申請書類・現場で使用している図書・工事請負契約書などの整合チェックです。 

ここからがとんでもないことが始まりました。

まず、確認許可書の図面と工事を行なうための図面の中身が合致しないのです。その中に基礎杭の本数はもとより工法や種別も異なるのです。 

もちろんこのことは依頼建築主に伝えました。本人にとれば相当のショックです。 

建物は4階建の3階まで建ちあがっているのだから、この後どうするか。

当然工事業者にも何故設計と現場が変わったのかを問い詰めています。業者さんの言い分は、「2億で任されているのだから2億で完成させればよい」の一点張り。契約書もA-3版一枚(当然金額のことしか書いていない) 

そこで私は「分かった、2億でよろしい。ただし、外壁のタイルは嫌いだから“金貼り”にしてくれ」と言いました。理由は、決まっているのは2億だと工事業者が言い張るのだから仕方がない。 

もちろん工事業者は“金貼り”など了承しません。 

押し問答の後、ここで契約書を再度作り直して再開しようと提案。 

これに工事業者は同意しないわけには行かない。理由は工事が延びると儲けにならないからです。本当は延期すれば依頼建築主にも損害が発生するのだが。 

契約書には事細かく文書化し、当然基礎杭変更に伴う確認申請の再提出が含まれ、基礎杭の変更もありました。 

基礎杭の件は継続協議としてその場はぼかしました。理由はその時点で争うと工事は完全にストップする心配からです。 

そうこうしている内3月初旬に工事完成。

正月休みに依頼建築主に、「私の検査と支払了解がないと工事業者に一切支払をしてはなりません」と釘をさしておきました。工事業者が支払いその他で泣きを入れても私の了解がないと一円も支払ができないようにしたのです。 

さて最後のヤマ場です。 

清算の話(基礎杭の減額の話です) 

当然私も別の杭打ち業者から見積書を取寄せていました。当然のごとく工事業者とこちらが提示した額との開きはあります。 

この話で押し問答を繰り返していると、急に工事業者の偉い一人が大きな声で怒鳴りだしました。 

それはそうでしょう。数百万円の減額の話ですから。 

私は「そんな大きな声を出さなくてもも良く聞こえるから静かに話してくれ」と言いました。続けて「不満だったら日を改めて話し合いをしよう。1年でも2年でも構いませんよ」と提案したのです。 

これには工事業者君も観念し、「いくらで了承したら」と静かになりました。 

私からの提案は「どちらも正しい金額だから、そのことを尊重して、足して2で割るで行きましょう」。 

これで一件落着となり、後に依頼建築主に支払額をお伝えし、幕となりました。 

帰り際に工事業者の残した言葉。「良い勉強になりました」でした。 

高い勉強代だが、お客様を素人だと思っていい加減なことが数百万円の結果でした。 

こんなことだったら数百万円の半分でも貰う約束を依頼建築主としておけばよかったなぁ。残念だが今後の私の勉強とすることにしました。

Q:夏涼しく冬暖かい家はできないのか?

A:兼好法師は徒然草で、「住まいは夏を旨とすべし」と書いています。確かに日本の気候は亜熱帯地域であり、世界有数の高温多湿地域です。 

南国の住まいを見れば分かる通り、高温多湿地帯では風通しが良い住まいでなければ不快でたまりません。

「住まいは夏を旨とすべし」と書かれてはいるが、それでは冬の住まいはどうすれば良いのかとは書かれていません。おそらく当時の建築技術では冬対策が出来なかったのだろうと思われます。

昔から比べると住宅建材は大きく進歩しました。屋根材・外壁材・窓枠材などです。最近やっと機能から性能面に開発の視点が変化してきましたが、これは地球環境や省エネなどの社会的要求に沿った開発が進んだからでしょう。 

人が快適と感じる環境は個人差があります。温度は18度~24度・湿度は40%~60%だとすれば、それ以上ないしそれ以下だったらエアコンやファンヒーターで強制的に適温レベルにすれば良いというのがこれまでの考えではないのでしょうか。 

本来住宅に求める事は、その性能と機構によって、冷暖房機器に頼らなくても快適環境が維持できれば良いはずです。これまでのビルダーは見かけにこだわり性能面がおろそかだったような気もします。もちろん消費者側の要求にも一端があったことも事実でしょう。

建材の進歩は住宅の気密性能を高めました。気密が高ければ冬の温度維持はできるが、換気設備が不十分な住まいでは冬でもカビと結露が発生します。一方夏季では熱がこもりがちで、こもった熱は夜間でも放熱するためにエアコンは欠かせません。 

原理原則をもう少し考えてみると、冬期の昼間は太陽熱を取り入れ夜間には逃さない。夏季は太陽熱を遮り熱を貯めなく夜間は放熱させる。

このような経験がありませんか? 

真冬でもビニールハウスはあのように薄くても中に入れば温かい。真夏でも家より外のほうが涼しい夜がある。 

自然のエネルギーを上手く住まいの中に取り入れる。そのためには住まいを装置として考えれば、おそらく岡山では暖房不要・冷房不要の住まいが可能と考えられます。 

この度の大震災でも、地震直後は即停電が発生しました。停電は原発を見るまでもなくすべてのインフラ機器を機能不全にします。もちろん暖房器具は停止したままです。 

それでも高断熱高気密の住宅は、あの寒冷地域でも室温は12度より低下しなかったのです。この事実は住まいの性能は住まい手の健康と直結していることを示しています。

人にやさしい環境は結露やカビダニの発生しにくい環境となります。結果的に夏涼しく冬暖かい家は、超省エネ住宅であり、本物の健康住宅となるのです。 

本物の健康住宅は人と住まいの長寿命化も同時に促進します。今後このような住宅技術を解き明かしてゆきます。

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